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斐伊川 
久しぶりに斐伊川に遊んだ。

先年の大水で半壊した山田橋が直されていた。残念なことに、かつての木造のノスタルジックな気分を誘った風情は消えていた。だが、コンクリートという現代的な素材の持つデティールと、残された木造の部分のコラボレーションが、この時期、斐伊川に吹く風のように爽やかに軽やかな雰囲気を作っていてなんとも楽しい。

考えてみれば、斐伊川にはたくさんの美しい橋が架かる。その中で、もっとも好きだったのは、かつての山田橋だ。出雲北山に沈む夕日を背景に、銀色の水面にシルエットとなったこの橋のある風景は、いわゆる「幽玄」という言葉すら思い起こさせられるほどに凄かった。人によっては、斐川町灘分の下村橋だろうか。コンクリートの潜水橋だが、欄干も無く水面にもちかく少し痛んだ風情もあって、利用する人々の足音が聞えてくるような心地良い優しさを感じさせる橋である。

しかし、橋の構造的な美しさからいえば、旧平田市の瑞穂大橋がもっとも好きだ。そして、これには疑問に思われる方が多いにちがいない。当然である。なぜなら、この橋の美しさはその橋脚にある。つまり、この橋をあたりまえに利用しているだけでは知ることが出来ないからだ。一見、なんの変哲もない古びたコンクリート橋である。しかし、川に降りて、その橋脚の中に入ってみればその認識は一変する。古びたコンクリート製の橋脚構造なのだが、その純化されたデティールの連続する美しさに驚かされるだろう。

この手の美しさについて語られるとき、古代ローマや京都南禅寺の水道橋などがよく上げられる。しかし、自然の中に、デコラティブなモノが排除され、純化されてあるデザインはさらにモダンで美しい。設計者が意図したモノなのか否かの是非はともかく、機会があれば一度見ておくことをおすすめする。

ともあれ、ときには視点を変えて風景をながめるのも良いものだ。思わぬところで先人の知恵にあふれた美しさに出会えるからだ。
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