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『木曜日の昼食会』 
「かくも贅沢なときがあっても良いのか!。」と思えるほどに、素敵に心地好くて、美味しいランチをいただいた。

今日は、我が焚き火小屋で、ベロニカの会の例会とも言うべき『木曜日の昼食会』があったのだ。これは「『田園に豊かに暮らす』を考える女性の会」を名のり、自らが暮らす上津の美しい風景の中にある大切なものに、自分たちの未来への思いを重ねて活動する彼女たちのもっとも大切な時間であるのだろう。

けして、ありがちな調理の勉強会や、皆で仲良く料理を楽しむことなどではない。自らが、襟を正すほどに大切に思える地元の野菜を「贅の限りを尽くして食した!」と感じることこそを大切に続けられる彼女たちの「昼食会」は、そろそろ4年目が過ぎようとしている。

今日のメインは、「かまど用グリルパン」を使った"秋茄子と鶏のもも肉をローストして、その後にビールで蒸したもの”とでも言えば良いのだろうか。秋茄子ならではの美味しさと食感と、幾種類ものハーブがブレンドされ、にもかかわらずうるさくなくて、柔らかてジューシーな鶏肉の旨味のあとにビールの不思議なほろ苦さが最後をしめてくれる。

これに、焚き火小屋の中心に据えられた「炉」に、ダッチオーブンで作られた「ジャガイモのチーズ焼き」に、薄切りベーコンをサンドしたサイドが添えられた。だけに、ここに当然、Veronicaさんのシンプルパンが出るのだろうと思っていたのだが、期待に反して、今日は、かまどで炊いた普通の白いご飯だった。

否…。これは、本当に「普通の白いご飯」なのだろうか!?。

全員が農家のお母さんたちなのだから、最良の美味しいお米が用意されたのは確かだろう。しかし、この「凄い!」と言いたくなるほどの美味しさは、それらとは、少し別のものに因るようだ!。

焚き火小屋を、完全に使いこなすようになった3年目ぐらいから、彼女たちの「火の使い方」は尋常ではない。「炉」に、ダッチオーブンを3台も同時に使って、さらにグリルやパン窯に火が入るなどといったことを当たり前におこなうのだが、ここでの彼女たちの動きは「洗練された所作」とでも言うべきものである。

また、焚き火小屋での彼女たちの燃料は、彼女たち自身が使いやすいようにすべて自分たちで小割にした「薪」なのだ!。(ちなみに、「炭」なども使わない!。)これらが必要なときにはガンガン焚かれ、ときには消してしまったかと思えるほどに小さな「焔」に落とされる。

そして、当然、ここで使われる調理用の道具のすべては重量級のダッチオーブンやグリルパンなのである。二口あるかまどに据えられる「羽釜」にしても、一度に 30食ぐらいを軽くまかなう大釜なのだ。それらを扱いながら、立ったり屈んだり、自在に振る舞う彼女たちを見ていたある女性が「まるで魔法使いか!妖精のよう…!。」と言ったことあるが、これにはわたしも同感だ!。

ときに、「料理は、科学だ!。」などと耳にするが、これはどうかと思う!。いわゆるクッキングヒーターや電子レンジなどで調理をするならともかく、本当に美味しいものを作る(もしくは創る…!)料理は、大原則として「本当の火」をどれほど自在に扱えるかにかかるだろう。ちなみに、お茶事の「炭手前」を思うことができれば、これは焚き火小屋だけの話ではないと理解できるはずだ。

また、この彼女たちも、ここでのレシピをそのまま自宅に持ち帰っても、生まれる料理はまったく似て否なるものになるそうだ。

ガスや電気や、ともすれば電磁波までを熱源とすることが当たり前になった現在、本物の「火」に宿る力の何たるかが、ますます見失われるていくかのようだ。ちなみにVeronicaさんは『鉄のパン焼き窯』でパンを焼くとき、窯の上と下では、その焚く木の種類を変える。窯の下にはクヌギ、楢、さくらや、ときに林檎の木などである。そして、窯の上には杉や桧にはじまって、枯れた孟宗竹などを窯全体の温度をあげるために使うそうだ。

聞けば、これが美味しいパンのために、やっと見つけたベストなのだそうだ。なぜなのかと聞いても「分からない!?」という。ただ、「美味しくなって…!。」と願いながらパン生地を手捏ねしていると、なんだか、「なら」とか「さくら」とか、その生地が教えてくれているような気がするときがあるという。そして、たしかにそうして焼いたパンが、抜群に美味しいことは確かなのだそうだ。


ちなみに『鉄のパン焼き窯』は、完全とは言えないまでも、窯の中にけむりが入らないように密封されているのだ。どうにも本物の「火」には、われわれが、最近に手にしたいわゆる科学などでは計りしれない大きな力が宿るようだ。そして、こうしたことを解して見れば、現代の調理環境がどれほど脆弱にして貧しいかを考えるしかないのだろろう。

「美味しい!」とは、いたずらにその食材やレシピの問題だけではないようだ!。

これは、しまね自然の学校の子どもたちの「食」の反応を考えても、同じ事が言えるようだ。キャンプに、焚き火の「焔」をツールに、子どもたちが主体的になれるようなプログラムを作れば、彼らに「嫌いな食べ物」などまったくなくなる。ピーマンなどの香りの強い野菜類も、肉や魚などの生臭さも、「本当の火」の前に抗うことなどできなくなるかのように子どもたちは変化する。

しまね自然の学校の「ワンディ」というプログラムは、親子が焚き火を囲んで共食することを強く意識しているのだが、ここでの子どもたちの「食」の状況に、大半の保護者が驚いていう。「家では絶対食べないのに…!。」と…。

ともあれ、ベロニカさんたちの活動を通して感じさせていただきはじめたこうしたことを、さらに深く考えたい。こうした思いがあって、例えば、今日、彼女たちがメインの調理につかった「かまど用のグリルパン」などを作っている。また、Veronicaさん御用達とも言うべき「鉄のパン焼き窯」にしても同じ思いに基づいて作ったものだ。

あとは、この先に、この「失われ、消滅しようとしているこの「焔」という文化」を、ここを訪れるゲストとともに再発見し、この国の持続可能な未来に向けてデザインし直すことこそを楽しみたい。

ともあれ、今日は、「かくも贅沢なときがあっても良いのか!。」と思えるほどに、ここち好くて、美味しいランチをいただくことができた。

嬉しいことだ!。
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